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初のプレイオフを目指し、CAGは有利なグループとメタ環境でも油断なし

APAC Northでは傑出していたCAGだが、ヨンショーピングメジャーでのグループを甘く見てはいない

Image: Ubisoft/Eric Anamalay

世界中の他の多くのチームと同様、APAC NorthリーグのリーダーであるCYCLOPS athlete gamingも、疲労による影響とは無縁ではいられなかった。新型コロナウイルス感染症の絡みで人の移動が閉じられた後、国際大会は6回開催されたが、CAGが出場を逃したのは2回だけ。直近ではベルリンメジャーでのことだった。

これは今年のシックスインビテーショナルとシャーロットメジャーの後のことだが、両大会でCAGは、グループ最下位と振るわなかった。誰もがうらやむ高報酬で知られるJapan Leagueにも大きな力を注いでいたこともあり、国内リーグとAPAC Northの両方で全力を出すことは、彼らにとっての至上命題だった。

しかし、この2つの大会で生じたひび割れは、ステージ2で亀裂へと拡大した。あらゆるチームの中でもCAGは、ガジェットを多用せずキル取り能力を重要視する新たなメタに適応できなかったのだ。その結果APAC Northでは3敗し、メジャー出場を決めた2位のSANDBOX Gamingとは3ポイント差で3位となった。

「Elevateのような他のチームが、世界のチーム相手にどう戦っているのかを見て、メタに適応しなければなりませんでした」と、CAGのコーチであるFumiya "Fuji3" FujisakiはSiegeGGのインタビューに通訳を介して答えた。

APAC Northステージ3全体のスタッツリーダーボード。CAGの4選手が複数のカテゴリーを彩った

Elevateの試合を見ることは、彼ら自身の試合で強みを出すことにも役立った。CAG選手たちのキル取り能力は非常に高く、そのためAPACで最も入念に対策されるチームの1つになったとFuji3は言う。強気に戦ってくるCAGに、誰もが一発食らわせられるようになりたいと思っていたのだ。

「キルを多く取るために、色々なやり方を身につけました」とFuji3は説明し、チームがようやく、より忍耐強いプレイスタイルと、持って生まれたガンファイト能力をうまく融合させられるようになったことを示した。「自分たちから敵を探すのではなく、チャンスを待つことで、以前よりも多くのキルを取れるようになったんです」。

この新しく融合したプレイスタイルは、ElevateなどAPAC Southのチームとのスクリムに由来する。Fuji3によれば、これまでは、相手チームが仕掛けてくるタイミングを読むのに苦労していたという。今やCAGは、情報を武器として自分たちの攻撃に組み込めるようになっただけでなく、適切なタイミングで必要なキルを取り、反撃する術をも身につけたようだ。

ステージ3では一連の教訓がCAGにうまく取り入れられ、敗れたのは、同じくヨンショーピングメジャーに出場を決めたSANDBOX Gamingに対して6-8となった1試合のみだった。選手たちは、SiegeGGレーティングで1位、2位、3位を独占し、他のスタッツカテゴリーでも圧倒的な強さを見せている。

結果として18ポイントを獲得した彼らはAPACの第1シードとなり、Soniqs、Black Dragons、MNM Gamingのいる、メジャーではかなり有利なグループに入った。

「少し都合の良いグループに入ったようですが、どのチームも侮れません」とFuji3は認め、ヨーロッパリーグでは攻撃で苦労していたMNMを賞賛している。「特にヨーロッパは最高のリーグなので、MNMは私たちよりもレベルが高いと思っています。(それでも)私たちは全力で戦わなければならないでしょう」。

警戒するのはもっともである。CAGはこれまで5回の国際オフライン大会に出場したが、いずれもプレイオフに進出できていない。最も惜しかったのは2021年のメキシコメジャーでのことで、最終的にチャンピオンとなったTeam oNeから3ラウンドを取れず、シージ史に残るタイブレークマッチで敗退している。

「世界レベルのチームは、対戦相手への対策が優れているんです…そこが違うのだと思います」と、Fuji3は自チームの弱みを分析する。「今回は、自分たちも相手への対策をしっかり練っていくつもりです」。

しかしCAGは、メジャーでは幾らか人手不足となるだろう。彼らはコーチと共にアナリストを置かない数少ないチームのひとつだからだ。イタリア人のアナリスト、Riccardo "Hybrid" Massimino Fontとはステージ2の前に別れたが、日本には、既に別のチームに所属していない「(手の空いている)まともな候補者」がいないために、代わりのスタッフとは契約できていない。

Fuji3は、CAGが他の地域のチームとの間にある精神的なギャップを埋めるためにも、スポーツ心理学者を雇うというアイデアには頷きつつ、それに適した専門家が少ないことを嘆き、「日本はスポーツ心理学の分野では遅れを取っているんだと思います」と語った。

しかし、仮にCAGがまたしても成果を上げられなければ、新しいアナリストやスポーツ心理学者を雇うよりも大きな変化が起こるかもしれない。最後にロースターを変更してから約3年、このチームは日本国内では成功を見せているが、世界での成果に欠ける点をファンはもどかしく思っている。

「今のロースターは連携面やポテンシャルでとてもバランスが取れていると思っています」とFuji3は、これまでロースターの変更に消極的であると言われてきた点について受け答えた。「メジャーで勝てるポテンシャルはありますが、今回のメジャーやインビテーショナルの結果次第では、ロースターの変更もあるのかもしれません」。

11月21日から27日まで開催されるヨンショーピングメジャーでは、再び世界の舞台で活躍するCYCLOPS athlete gamingをお見逃し無く。 

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