3年ぶりのロースター変更、CAGはインビ2023で初のプレイオフ進出を目指す

永遠と感じられるほどの時を経て、CYCLOPS athlete gamingに変化が生じた。

国際大会の舞台でいつまでも敗退を繰り返す中、同じロースターを保ち続けてきたことをやり玉に挙げられてきた日本チームが、ついに変更を行ったのだ。この変更はヨンショーピングメジャーの前からCAGのコーチ、Fumiya "Fuji3" Fujisakiによって仄めかされていたことで、メジャーやインビテーショナル2023の結果によって決まるだろうと述べていた。

そしてCAGは、スウェーデンでまたもやグループステージを突破できなかったことを受け、来週の世界選手権大会の前に変更を行った。

インビテーショナルを前にしたSiegeGGとのインタビューで、Fuji3は長い間同じメンバーでやってきた理由について、「国内（の移籍市場）に替えたい選手がいなかった、という背景があるんです」と語ってくれた。

「しかしJapan Leagueが発展したことで、選手の層が厚くなってきたんです」。

実際にCAGに変化を促したものは、金満のJapan Leagueで日本国内における富を失ったことだろうと思われる。2021年、CAGは楽々とJapan Leagueを制し、14戦連勝で総額1,500万円を手にしていた。これは2020年のJapan Championshipでも同様の優勝をしたことに続くものだった。

しかし2022年、彼らはティア2チームのSCARZに14ポイントもの大差をつけられ2位で終わった。3位のFNATICや4位のCrest Gamingとも、わずか4ポイント差だった。

CAGは2022年、世界でも苦戦し続けた。出場した両方のシックスメジャーでグループを突破することができなかった。これにより、プレイオフ進出の試みが失敗した回数は6回へと伸びた。

「今のメンバーでずっと勝てていない、という停滞感があったんです」とFuji3は言う。「僕たちとしてもそろそろ変化を加えるタイミングだという考えがあって、それで若い感覚（のある選手）を、急なタイミングであっても迎える必要があったんです」

今回CAGが行ったのは、 Hideki "Gatorada" Nishida の放出と、 Takashi "Arcully" Ono との契約。3年以上ぶりの選手変更だ。

Arcullyは『レインボーシックス シージ』における最大の舞台でティア1級の試合にデビューするのだが、前回の変更からこんなにも時間が空いたため、この若きガンナーとの連携が幾らか難しいことが明かされている。CAGが彼との練習を始めたのは「1月」からで、連携していくために彼らに与えられた時間は1ヵ月余りしかない。

「今までは阿吽の呼吸で、細かいことを言わなくとも組み立てられたのですが、新しいメンバーが入ったことで、何も言わずにできていたことができなくなったんです」とFuji3は説明した。「最近はスクリムの前後に作戦会議とか、話し合いをして連携を深めています」。

ロースター選手は変わった。少なくともその一部が。しかし、裏方のスタッフは変わっていない。Fuji3はヨンショーピングメジャーが終わったら、アナリストと契約したい旨、あるいはスポーツ心理学者と契約する可能性についても触れていたが、それはまだ実現していない。「理由がある」と言いつつも詳細は明かしてもらえなかったが、「増やす可能性は十分にあります」と繰り返した。つまりCAGは、インビテーショナルにおいてサポートスタッフが1人しかいない5チームのうちの1つとなるのだろう。

これでは、CAGの目標であるプレーオフ初進出がいっそう難しくなってしまう。各グループから敗退するのは1チームのみだが、日本チームはシャーロットメジャーのグランドファイナリストであるAstralisや、2022年に2回ベスト4に入ったOxygen Esports、ヨンショーピングメジャー・チャンピオンのTeam BDS、シャーロットメジャーベスト8のLOS oNeと同舟している。

さて、彼らの作戦は？

「CAGの選手たちにはいつも、日本やアジアの練習環境だけで勝てればいいわけではなく、世界を見据えて練習する必要があると言っています」とFuji3は説明する。「最近では作戦の刷新をしています。以前の作戦を使っていてはインビテーショナルでは勝てないという感覚があるので、毎日みんなで新しい作戦を練り続けています」。

2月7日に開幕するシックスインビテーショナル2023まで、あとわずか5日。CAGの活躍に注目だ。